オベルネ、あなたが夢見るアルザス
アルザスワイン街道沿いの美食のまちオベルネ
フランス東部に位置するアルザス地方の町オベルネは、ヨーロッパの首都と呼ばれるストラスブールに次ぐバ・ラン県第二の観光都市で、アルザスワイン街道めぐりの拠点のひとつとして活気にあふれています。
ワイン農家でのテイスティングはもちろんのこと、シェンケンベルグのブドウ畑で散歩道をのんびり歩くのもおすすめです。ヴォージュ山脈の麓の丘陵地帯に広がるブドウ畑は、四季の移ろいを壮大なスケールで描き出します。丘の上からオベルネや近隣市町村が一望でき、晴れて空気の澄んだ日はストラスブールの大聖堂やドイツの黒い森まで見渡せます。
アルザスの魅力がぎっしり詰まったオベルネでは、ビール、郷土料理、パン、お菓子など、この地方ならではの豊かな食文化を満喫していただけることでしょう。
オベルネにはフランスビールの代表クローネンブール・ビール(日本語名称クローネンブルグ)の工場があり、フランス国内で消費されるビールの約3本に1本がここで作られています。
アルザス名物のひとつシュークルート。このシュークルートに欠かせないキャベツの産地を結ぶのがシュークルート街道です。オベルネはシュークルート街道に接しており、近隣の町や村にキャベツ畑が広がっています。
そしてオベルネのまち歩きでつい立ち寄りたくなるのがパン屋さんとお菓子屋さん。伝統的なブレッヅェル、クグロフ、フルーツタルトのほか、オリジナル商品も地元の人や観光客の人気を得ています。
お食事には、ヴィンシュトゥーブ(Winstub=ワインを給仕する店)と呼ばれる伝統的なアルザス料理レストラン、星付きレストランをはじめガストロノミーのレストランも揃い、どこにするか迷うのも楽しみのひとつ。
ランチやディナーは、シュークルート、ベカオフ、タルト・フランベなどのアルザス料理をアルザスワインまたはビールとともに堪能し、朝食やティータイムは、多種多様なパンやお菓子で優雅なひとときを・・・
美味しい旅ができるオベルネです。
長い歴史を持つオベルネ
オベルネの歴史は、アルザス史の中で最も古くから知られていた人物の登場から始まると言ってもいいでしょう。アルザス公アダルリック(別名アティックまたはエティショ)と娘オディール(662年頃~720年頃)です。オベルネで生まれたオディールは盲目でしたが、12歳の時に洗礼を受けると目が見えるようになりました。後にホーヘンブール(現在のサント・オディール山)に修道院を作り信仰に尽くしたオディールは、今日ではアルザスの守護聖女となっています。オベルネから山の上に修道院が見え、市場広場に聖オディールの像があります。
オベルネは、13世紀からワインの生産・輸出と手工芸品によって繁栄し、ブルジョワ層とギルドが権力を強め政治や行政を行っていました。また、「アルザス十都市同盟」の加盟都市として、アルザスの中でも重要な地位を占めました。
17世紀以降は、数々の戦争などにより厳しく辛い時期も経てきましたが、幸いにも大きな破壊を免れたため、旧市街は中世の面影を色濃く残しています。鐘塔、市庁舎、アルザスの伝統的な木組みの家、6つの桶を持つ井戸、聖ピエール・聖ポール教会、城壁、シナゴーグ、そして細い路地までもが、訪れる人々を過去の時代へ誘います。しかし、アルザス地方は19世紀から20世紀にかけては、ドイツへの2度の併合による苦しみを何度も経験してきました。オベルネもこの悲劇の例外ではありません。ブドウ畑の丘に立っている真っ白な十字架のモニュメントは、マルグレ・ヌ(我が意に反して:第二次世界大戦中にナチスドイツに強制徴収されたアルザス人とモーゼル人)に捧げられています。
長い歴史を語り継ぎ、文化遺産を大切にしながら、オベルネは現代のニーズに応え未来を見つめたまちづくりをしています。
四季折々の風情と旅が楽しめるオベルネ
四季折々の風景と趣を満喫できるオベルネ・・・
野山や草木が目覚め、コウノトリがアルザスに戻り、町がイースターの飾りつけで華やかな雰囲気に包まれる春。
様々なイベントが目白押し、屋外コンサートやアルザス・フォークダンスの夕べなどで熱く盛り上がる夏。
ブドウ畑が黄金色に染まり、収穫されたばかりのキャベツを使った初物のシュークルートとワインの新酒が味わえる秋。
11月末から12月31日まではクリスマスマーケットが開かれ、美しいイルミネーションが幻想的な世界を作り出します。雪化粧をまとえば、まさに天使が舞い降りてきた町のよう!
また、オベルネは、「フランスで最も美しい寄り道(Plus Beaux Détours de France)」の加盟都市として、名所の多い町であるだけでなく、旅行者の快適性や利便性にも配慮しています。2~4つ星ホテル、家具付アパート、シャンブル・ドット(B&B)、休暇村「VVF」、市営の3つ星キャンピング場などの各種宿泊施設が揃い、自転車専用道や散歩コース、スポーツ施設も充実しています。
グルメ、史跡探訪、ぶらり散策、スポーツ、ハイキングなど、目的や気分に合わせて楽しいひとときをお過ごしください。
アクセス
オベルネはストラスブールから南西25km、ストラスブール・エンツハイム国際空港から車で15分の距離に位置し、アルザス地方内においても理想的な地理的条件を備えています。お車でのアクセスには主要高速道路網、電車ならセレスタ‐ストラスブールを結ぶ鉄道路線が利用できます。
ストラスブールからオベルネまでは電車で約35分です。
パリから:東ヨーロッパTGV線で3時間弱。
ドイツのフランクフルトから:電車で約3時間半。
スイスのバーゼルから:電車で約2時間半。
フランス国鉄(SNCF)オベルネ駅から旧市街まで徒歩約8分:
オベルネ駅前にあるホテルの左側の道を進むとT字路になっており、正面に教会があります。T字路を左折し数メートル進むとRue du Général Gourardという通りに出ます。そこで右折(線路側を背に)すると2つの尖塔を持つ教会が見えますので、この教会に向かうようにRue du Général Gourardをまっすぐ歩いていくと旧市街に入ります。